なんで内部留保が増えるの?
企業の内部留保が増えている
それが問題だと内部留保課税などという人もいる
しかしなんで内部留保が増えているのか
それを考えているのだろうか
経営者団体でよく話されるのが
自己資本率を高めないと
無借金経営が良い
いざという時に備えて内部留保を厚くして潰れない会社にしないと
バブル崩壊時に起きた銀行の貸し剥がし、借り換えを認めない、不景気など外部要因で会社が困ったときにお金を貸してくれない
そういう経験を踏まえて銀行から借りなくても大丈夫な経営体質にしよう
会社を長く継続したいと考える
しかし銀行からの借り入れが非常にリスクが大きくなった
だからなるべく内部留保を厚くしてで自己資金でどうにかしようと考えるようになった
そういう原因があるのではないのでしょうか
またそういう考えから銀行から借り入れない=民間による通貨発行がなされない
という自体にもなっていませんでしょうか
もちろんこの内部留保、すべてが現預金のような内部留保で持たれているわけではありません
設備投資、研究開発、そのような資産に使われていることが大半でしょう
ただ、昔であればそのようなものには銀行から借り入れをして、負債がある程度あっても問題ない
株式会社の本質の中には、他人の金を使って事業を行い利益を出すところもあります
資本金ももともとは他人の金です
株主の金と言えどそれは他人の金
オーナー企業であっても法人とは別の人格があると考えるものですから
しかし、バブル崩壊後の銀行の動きで他人の金を使って儲けるのでなく
資本金として最初に集めた分以外は自分の金で事業を行い利益を出そう
そのように変わってしまったのではないでしょうか?
そのために内部留保を貯めないといけなくなった
そのために社員への還元もなされない
それどころか派遣社員など人件費を変動できるよう、安く抑えられるよう
そういう動きになってしまいました
なぜ内部留保が増えて、社員への還元が減り派遣社員が増えるようになったのか
その原因を考えずに、内部留保を厚くすることを非難するのは政治の無責任ではないでしょうか
経営の失敗という内部要因による倒産はしょうがないでしょう
しかし今回のコロナや地震のような災害、為替の変動や資源高騰などによるコストアップインフレ、様々な原因による不景気、などなど
外部要因的な倒産は防ぐことを考えないと、企業はひたすら内部留保を厚くし、万が一に備えないといけなくなります
経済を回すためには安心感を与えることが欠かせません
今の日本に個人にも、企業にも、安心感を与えることが出来ているのでしょうか?
現預金が残っているわけでないのに内部留保課税などかけたらどうなるのでしょうか?